補償すべき人を探し、きちんと補償し続けることは当然。その上で、治療法研究への投資も。水俣病

公害というと、補償の話に目が行きがちです。

もちろん、補償はとても大事なのですが、当事者の苦しみを直接軽減できるわけでもなく、政治やビジネスの雑音が絡みがちなので、どう考えるべきか、悩んでいました。

調べていく中で、水俣病で苦しむ比較的若い層の方は、治療法の確立を求める声が大きいことを知りました。現時点では、マッサージなど対処療法的なものに限られているそうで。

この件について、水俣病の治療についてNIMDの研究者の方からお話を伺うことができました。この方は酵素阻害剤(くも膜下出血の治療薬としても使われている)が水俣病の治療にも応用できると、動物実験で急性期の神経損傷がほとんど起こらなくなることが確認されたそうです。水俣病の治療法として期待されるこの薬は、緑内障や脊椎損傷の方面で研究が進んでいるとのこと。

現時点では臨床には至っていないそうですが、各方面で研究が進んでいけば、経口薬として臨床に持ち込める可能性があるとのこと。それにしても、基礎研究を行う方々には本当に頭が下がります。期待したいです。

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